平成 15 6 27日(金)
神田雑学大学
170回講座


「陰毛進化論」

講師 高田栄一氏(私立爬虫類博物館館長)


はじめに

 本日はこうゆうタイトルになっておりましてうっかり話を落としますと猥談になってしまいますので高尚なお話しになるように努力してまいります。

今日は現象だけでなくて根幹に関わる話をします。前回の「女性はなぜ強いか」も男女間の根幹に関わる話をしたつもりです。

今回は人間の進化をヘアーの観点でとらえるとどうなるかというとを考えてみます。

陰毛は英語でCubic hair といいますが地表に茂る春情の草といったほうが風情があって

いいのでないでしょうか。

男も女も普段口にすることはなくても陰毛を意識している。たとえば思春期になるとチョボチョボ生えてくると意識せざるをえない。男女の交わりのときも、これがあるかないかで大きく影響してしまいます。大袈裟にいえば人生の喜怒哀楽を彩ってきたことは事実だと思います。

陰毛とは

 今から5〜6年前にTBSで特別番組がありまして私と東京都の監察医務院の上野先生 (犯罪の司法解剖で有名な方でよくテレビにも出演されています)が呼ばれたのですね。

なんのためかというとプエルトリコで怪しい宇宙人みたいと思われる猿みたい生物が見つかったあることが。そしてその頃家畜が不審な死にかたをして血を抜かれるようなことがあった。そしてこの不思議な生物が宇宙人か猿かということになった。上野先生は「骨格を見なければ分からない」といわれました。変な写真をみせられたのですが私は「陰毛があるかどうかが鍵だ」と申しました。なぜなら陰毛は知的な所産で人間だけにしか生えないからです。ここが大切なところなんです。

類人猿は体毛はありますが陰毛はありません。

 わたしはこれまでPTAの会長とか地域の長会長などやっていろいろな会に招かれたのですが年配の女性の話というのは実にあっけらかんとしているんです。

少し酒が回りますとおばちゃんたちは陰毛の生え具合の自慢話を始めるんです。

「あの人、三角形よとか菱型よとか下までびっしりよ」とか話し合っているんです。男は 陰毛のわきのきのこを意識しているがお互いに自慢するようなことはしません。

 話がちょっと飛びますがかって私が銭湯に行ったとき巨大な持ち物をもっている男がいて、これがまた大きくて手ぬぐいを腰に巻いて隠しても3センチもはみ出している。

小さいほうはひたすら隠してひけめをもっているというようなところがあります。

 途中になりますが、今日読売新聞に広告が出たそうですが、このたび「巳年生まれは 福を呼ぶ人」という本をだしました。これは歓びの本なんです。

ゲーテとかハイネとかリンカーンとか素晴らしい人が巳年であった。こえは単なる暦の上の話でなくて動物学者の立場から必然があったということで書いておりますので是非ご購読願いたいと思います。巳年というのは歴史の大転換期にめぐり合わせることが多く、私はそれを動物学的に分析しております。

Pubic hair を隠微の世界においたままでいいのでしょうか。もう少し科学的に理解をひろめるべきだと思います。

陰毛の発生は人類が樹上から降りて立ち上がったときに遡ることができます。直立して 伝い歩きができるようになった。そして両手が自由になったことでいろんなことが出来るようになった。また視点が高くなったことで新しい世界が開けました。単に見えるだけでなく、その先になにがあるのだろうと疑問がでてきた。これが知恵の発達につながったといえます。立ち上がる多干上がることによって脳を支える力が出てきた。さらに咽喉が広がることによって言語が発達して相互にコミュニケーションがとれるようになった等飛躍的な進歩があったのです。

 人間が木から下りた原因の一つは多産系であったこともあるようで子供がいっぱいいては樹上でやりきれなかったということがあります。この段階で人間はセックスのコントロールができるようになった。これがチンパンジーと決定的に違う点です。

 人間は自己と他人を意識できるようになった。そして自分に好ましい相手を選ぶようになった。創世記のアダムとイブの話はまさにこのことをいっています。

 人間が立ち上がったことによって困ったことが起こりました。女性が難産型になったことです。骨盤の構造から胎内でもう育てなくなるために生まれたあともかなり長い期間哺乳の必要がでてきます。これによって男女は分業せざるを得なくなった。

 洞窟に住んでいたいた時代、男は外に狩にでている間、女が寝取られないかという事を意識する。逆に女は男が外で浮気しているのでないかということを意識する。これは洞窟に残されている壁画などから読みとることができます。

 このように男女が相手を意識する原点に相互の性器が重要な役割を持っています。

この意識が嵩じてホルモンの分泌が活発になり陰毛が出来てきたといえます。これが セックスアッピールにつながったわけです。また女性は立ち上がったことによって性器が 足の間に隠れてしまった。その上に陰毛が生じることによって男をひきつける効果がでてきたともいえます。 さらに陰毛のある付近には性的興奮を起こす臭いを貯めておくのに便利な構造になっています。

 陰毛というのは浮世話にもなり動物学のテーマにもなり非常に面白い存在として捉えています。


文責:得猪外明、写真撮影:橋本 曜、HTML制作:田口和男