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2012年11月30日 NPO法人神田雑学大学  定例講座 No626 


講義名 サービスを100%受けられる人、50%しか受けられない人


講師 豊澤 早一妃(とよさわ・さなえ)

元国際線キャビンアテンダント・CA株式会社代表取締役





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講師紹介

高度1万m上空から地上に降りて気づいたこと

サービスを100%受けられる人

サービスの受け上手になるには?

マズローの五段階欲求 

ホスピタリティーに必要な5つの心

サービスの受け上手になるレッスン

習慣化すると・・・・・

キャッチボールのコミュニケーション 

参考サイト



講師 豊澤 早一妃(とよさわ・さなえ)

講師紹介

静岡県浜松市出身。1985年、日本航空にキャビンアテンダントとして入社。訓練後、国際線業務に従事。 2008年、日本航空の関連会社のJAL Ways(当時)にインストラクターとして出向。日本人、タイ人CAの指導・教育をしながら乗務。

2010年、日本航空退社。2010年11月、カナリア書房から『サービスを100%受けられる人、50%しか受けられない人』出版。 現在は講演活動をしながら、CA株式会社を経営。趣味はテニスとフラメンコ。千代田区中央倫理法人会専任幹事。

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●高度1万m上空から地上に降りて気づいたこと

みなさま、こんばんは。私は、JALの国際線キャビンアテンダントとして、乗務時間にして17000時間、 距離にすると地球を350周分フライトしました。 あこがれて入社した会社でしたが、新入社員の頃は、がんばりがひとりで空回りしてしまって、上司の方に指摘を受けるたび、 お化粧室で泣いていました。そんな自信のかけらもなかった私ですが、 23年におよぶキャビンアテンダントの経験と数多くの接客の中で、たくさんの気づきがありました。

在職中は、「明るく、楽しく、プロフェッショナル」をモットーに、かゆいところに手が届く「感動の接客」を実践して、 お客さまからの感謝レター(グッドコメント)を数多くいただきました。 きょうは、接客のプロとして、「お客さまの立場になったとき、その人の在り方があらわれる!」をモットーに、高度1万m上空から地上に降りて気づいたこと、 いかにおもてなしをするか、そのためにはどうしたらよいかをお話したいと思います。

キャビンアテンダント(CA)は、お客さまを安全に快適に目的地までお届けするため、サービス要員として、 保守要員としてという2つの仕事があります。 とくに、ファーストクラスの個の空間と時間のサービスでは、心地よい個の空間・個の時間を保つため、空気のような存在となって、 五感でキャッチできるようなサービスを提供することが必要となります。 一流を極めた人 〜にじみ出る人格の香り
私は、乗務経験のなかで、さまざまな出会いがあり、数え切れないほどのお客さまに接してきました。その経験から、 私が「この方は、一流を極めた人だ」と感じたのは、次のような方々です。

◎あいさつをキチンとしてくださる人

◎笑顔で「ありがとう」と言ってくださる人

◎「ありがとう」の回数が多い人

◎言葉をかけてくださるのが上手な人

◎頼みごとのタイミングが絶妙な人

◎人を見下すような物言いをしない人

◎「自分が〜」「俺が〜」と我を通そうとしない人

◎その場の状況をすぐに察知できる人

◎人に関心を持つことができる人

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●サービスを100%受けられる人

このような方々に共通しているのは、私たち(サービスを提供する側の人)を「やる気」にさせてくれる人、いつもおだやかで、謙虚な人ということです。 こちらがすごく忙しくて、お客さまのご要望にすぐにお応えできない時、わかっているんだけど手がまわらない時などでも、 「いつまで待たせるんだ!」と感情的に自身の不満をぶつけることなく、「手が空いた時でいいから」「忙しそうだけれど、お願いできる?」と、 サービスを提供する側の人を気遣う言葉を穏やかな口調でいただいたりすると、「本当に申し訳ない」 「何とかして、このお客さまにお応えしたい」と、がぜんはりきったものでした。 このように、一流を極めた人は、「相手を上手に動かせる人」なのです。

つまり、CAとして多くの方を接客してきて感じることは、「一流の方は謙虚であるということです。 どれだけ謙虚に、愛を持って相手に接することができるのかで、自分だけでなく、周囲にも良い影響を与えられます。 そういう牽引力がある方が、人を幸せな気持ちにさせてくれる、人を動かすことが上手な人なのです。 つまり、ホンモノの一流である、と私は思います。
お客さまの立場になったとき、その人の人格があらわれる

あり方+やり方= あらわれ方
人間力   コミュニケーション力   人格

CAの本音
一流を極めた人の特徴として、CAが一目置く気配りは、「○○でわかります。この「○○」とはなんだと思われますか? 私がCAだったころ、職場でよく言われていたのが、「お化粧室の使い方で、品格がわかる」ということでした。 CAは、お客さまに気持ちよくお化粧室を使っていただくために、日課として念入りにトイレそうじを行います。

どんなにキレイにお化粧をなさっている方でも、どんなに高級なブランド品を身に着けていらっしゃる方でも、 お化粧室の使い方がだらしない、例えば、使ったあとに、洗面台が水びたしだったり、髪の毛が溜まっていたり、 トイレットペーパーが伸ばしっぱなしだったり、便器のフタが開けっ放しだったりすると、私たちCAは、ゲンナリしたものです。 人に見られるところでは、誰でもキレイにします。けれども、人に見られないところでも、細やかな気配りができる人は、 本当に素敵だと思います。

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講師 豊澤 早一妃さん

●サービスの受け上手になるには?

それは、まず、人を好きになることです。でも、自分とはウマが合わない、苦手だなあと思う人って、いますよね。 こういう人に「うまくコミュニケーションをとろう」と思ってアレコレやってみても、かえってドツボにはまってしまったりします。

そんな時、ちょっと試してみてください。名付けて「1%の好きを見つけるゲーム」です。99%嫌いな相手でも、 「1%の好きなところ」をゲーム感覚で見つけるのです。 難しいかもしれませんが、どんなに小さなことでもよいので、 とにかく見つける努力をしましょう。例えば、相手が男性だったら、今日のネクタイは素敵だわとか、女性だったらヘアスタイルがオシャレだとか。

見つけることができたら「そのネクタイ、似合っていますね」「その髪型、素敵ですね」と口に出して、その人に伝えるのです。必ず笑顔を添えて。無理にでも笑顔でいうことが重要です。 もしかしたら、相手の方に無視されるかもしれません。相変わらず仏頂面かもしれません。でも、あなたが「好きです」という好意を示したことで、 相手の方には間違いなく「何か」が伝わっています。 そして次は、2%の「好き」を伝えます。その次は3%の「好き」を伝えます。こうして「好き」を少しずつ増やして伝えていくと、気がついた時には、 その人への苦手意識が減っているものです。だまされたと思って、一度お試しあれ!

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●マズローの五段階欲求 

1、生きるための欲求(衣食住)

2、安全の欲求(安心したい、危険を避けたい)

3、所属したい欲求(何かに属したい)

4、認められたい欲求(必要とされたい、関心持ちたい、尊敬されたい)

5、自己実現の欲求(目標を達成したい)

このように人は常に認められたいと思っています。そのためにも、「1に褒めて、2に褒めて、3・4がなくて、5に褒める」ということです(笑)。褒め言葉には、 心地のいいものと、そうでないもの(明らかに嘘とわかるもの)があって、お客さまに「いかに気持ち良くなっていただくか」が勝負です。 そのココロは「お客さまに自信を持たせること」。人間は誰だって、「頑張ってるね」っていってもらいたいのです。自分を認めてもらいたい・・・そんな欲求を満たしてあげることが大切なのです。 ですから、とにかく褒める。相手も「またまた、上手だねえ〜」といいながらも、顔はニンマリ、うれしいものなんですね。

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●ホスピタリティーに必要な5つの心

1、素直な心
2、笑顔の心
3、楽しむ心
4、感動の心
5、感謝の心
  
ホスピタリティーとは、相手の幸せを自分の幸せと思う心です。 感心のレベル→感銘のレベル→感謝のレベルへとホスピタリティーは高まります。 私が、いつものスーパーで、少し奮発して値段の高いイチゴを買ったときのことです。どれにしようかと、 パックの上から見て、右から見て、左から見て、さらに下からも見て・・・そうやって厳選したパックを、 まるで愛しいわが子のように、そおっとカゴに入れてレジまで運んで、レジ台に静かに置く。
 聴講生の皆さん
  レジでは、レタス「ピッ」、卵「ピッ」、牛乳「ピッ」と、POS入力が手際よく進んでいきます。 次は、いよいよわが愛しのイチゴ。ところが、イチゴ「ムギュ!」、「えっ!?と私。」「ピッ」、「ドサッ」。 私の大切なイチゴがああああ!  さっそく店長さんにお伝えしました。「イチゴの気持ちがわかるお仕事をしてくださいっ!」 人の良さそうな店長さん、私の剣幕にビックリしながらも、レジ係の方に伝えていただけるとのことで、その日は納得。

期待をこめて数日後、もう一度そのスーパーへ。厳選したイチゴのパックを、そおっとカゴに入れて、 この前と同じレジに運んで、レジ台に静かに置きました。ヨーグルト「ピッ」、にんじん「ピッ」、大根「ピッ」、 いよいよ、次はイチゴの番。イチゴ「ムギュ!」「ピッ」「ドサッ」! 「ありがとうございました〜」と胸もとで両手をちょこんと重ねて、肘を張ってお辞儀をされました。 でも、そのポーズよりも「イチゴの気持ち」をわかってほしい気持ちでいっぱいでした。
 
また、有名なレストランで、サービスはとても丁寧なのに、なぜか印象に残らないってこと、ありませんか? いまひとつ、もの足りないという感じ。そんなふうに感じたら、次のことを観察してください。 ウェイトレスさんが、にっこり笑顔でお食事を運んできて、「お持たせいたしました」とテーブルに置いた瞬間の「目線」。 あなたの目をしっかり見ていますか?その時に、どこか別の方向に向いている場合には、 サービスを相手に印象付ける「最後の1秒のアイコンタクト」がなされていないんです。つまり「目切り」が早いといえます。

目切りが早いと、相手に雑な印象を与えてしまって、サービスの余韻が残らないのです。せっかくの笑顔も、 丁寧な言葉づかいも、目切りが早いばかりに台なしになってしまうのです。 お客様のテーブルに、お食事を運んだ時には、まずお客さまを見て、物を見て、そしてもう一度、 お客さまを見る、もちろん笑顔で! この最後のアイコンタクトが、そのウェイトレスさんばかりでなく、 そのお店のサービスの品質を向上させるのです。サービスは1秒を惜しむことなく。そして、 これは忙しい時こそ効果的です。

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●サービスの受け上手になるレッスン

いかに相手を幸せな気持ちにさせるか
やる気にさせるか
笑顔にさせるか
      ↓
自分のレベルチェック 上手くいった?
  ↓     ↓    反応なし?
繰り返し 新たな方法でチャレンジ 引き出しを増やす
      ↓
習慣化 ポイント=ゲーム感覚で楽しみながら!


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●習慣化すると・・・・

言葉のバリエーションが増える
表情が豊かになる
観察力・洞察力がつく
五感が磨かれる
相手の立場になれる

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講師 豊澤 早一妃(とよさわ・さなえ)

●キャッチボールのコミュニケーション

ハッピーの連鎖
心  
言葉→一致させる→伝わる→感動
行動               共振
                  共鳴

サービスの受け方にも上手下手があるということ。毎日、どこかでサービスの受け手になっているみなさん一人ひとりが、 対応してくださる方にとって、気持ちの良いオアシスのようなお客さまになっていただきたい。 それが、長年、JALのCAとして勤務した私が、自身の体験を通して得た「サービスの受け上手になれば人間力が大きくなる」 という生き方です。

それには、コミュニケーション力が大切です。ことばとしぐさと心を一致させたコミュニケーション力がつけば、 人間力も高まります。どんなにきれいなことばを並べても、心がなければ相手に伝わりませんし、 感謝の気持ちを伝えていても相手と目を合わせなければ、思いは伝わりません。みなさんもぜひ、 サービスを100%受けられる「受け上手」になれるよう、日々実践していただければと思います。

Hava nice fligt!!
みなさま、この飛行機はまもなく離陸いたします シートベルトをもう一度お確かめください

みなさまの人生のフライトが安全で快適なものになりますように……

<参考サイト>

CAの経験を通して上質なサービスを!豊澤早一妃さんをお招きして
http://www.youtube.com/watch?v=grgsGjSgG0k

OMOTENASHIとは、表もない裏もない 在るがままを大切に!
http://www.youtube.com/watch?v=Ij_NXe2cQMs

「感動の接客」 その1秒に想いを込めて!!
http://www.youtube.com/watch?v=AelVwFDwJFk



講座企画・運営:吉田源司
テキスト製作:吉田悦花
写真撮影:河野成夫
HTML制作:上野治子

本文はここまでです

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