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NPO法人 神田雑学大学 定例講座 2013年4月19日 No644 


講義名 SPオリジナル盤で聴く

昭和歌謡史(戦後編の総集編)


講師 落合敏也


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講師紹介 (吉田源司 統括理事)

写真 落合敏也さんが、高校生のころから50年かけて蒐集したSPオリジナル盤3000枚の中から、厳選された珠玉の20曲を 「戦前編」として3月の講座でみなさんに聴いていただいたところ、感動の声が数多く届きました。

戦前編

SPオリジナル盤が聴けるというだけでなく、作詞・作曲者や歌手のエピソード、レコード会社や発売月、そして世相など、 落合さんの絶妙なナレーションによる解説によって、時代背景がうかがえて、より歌に奥行きが出て、 心から楽しむことができました。まさにやすらぎのひとときでした。

今回は、待望の「戦後の総集編」ということで、2時間の講座時間いっぱい、じっくり聴いていただきたいと思います。では、「落合歌謡ライブラリー のはじまり、はじまりです。


●落合歌謡ライブラリー●

1.リンゴの唄

サトウ八チロー詞・万城目正曲・霧島昇/並木路子唄 (3分17秒)

発売:コロムビアA59A 昭和21年1月
 
歌い出し:赤いリンゴに唇よせて だまって見ている青い空

★松竹映画「そよかぜ」(監督・佐々木康、主演・並木路子/上原謙)の主題歌として制作・発売されました。 映画は秋田県増田町にロケし、SKDの並木路子が主役に抜擢され出演し、主題歌を霧島昇と歌いました。 当時のサラリーマンの月給は百円台で、リンゴは闇市で一個5円もしました。

2.かえり船

清水みのる詞・倉若晴生曲・田端義夫唄 (3分25秒)

発売:テイチク361A 昭和21年10月

歌い出し:波の背の背にゆられてゆれて 月の潮路の帰り船

★戦前のポリドール時代の清水・倉若・田端トリオによる「船シリーズ第二弾」、戦後のヒット第一作です。 田端義夫の戦後の代表作であると共に、「リンゴの歌」と並んで戦後流行歌の金字塔です。

3.啼くな小鳩よ

高橋掬太郎詞・飯田三郎曲・岡晴夫唄 (2分44秒)

発売:キングC166A 昭和22年1月

歌い出し:啼くな小鳩よ心の妻よ なまじ啼かれりゃ未練がからむ 

★「岡の小鳩か、小鳩の岡か」と云われたくらいの大ヒットでした。歌のヒットを受けて、新東宝が映画化をしています。

4.港が見える丘

東辰三詞曲・平野愛子唄 (3分15秒)

発売:ビクターV40007A 昭和22年4月

歌い出し:あなた二人で来た丘は 港が見える丘

★戦災でビクターは築地の吹き込み所が全焼、横浜の工場もほぼ壊滅の被害にあいました。曲の制作を開始してもコロムビアの吹き込み所を借りての吹き込みでしのぎました。平野愛子は、戦後ビクターが全国から新人歌手募集で二千人の応募者の中から第一位に選ばれ歌手デビューしました。

5.東京ブギウギ

鈴木勝詞・服部良一曲・笠木シヅ子唄 (3分00秒)

発売:コロムビアA339A 昭和23年1月

歌い出し:東京ブギウキリズムウキウキ 心ズキズキワクワク

★東宝映画「春の饗宴」(監督・山本嘉次郎、主演・池部良/河村弘二/谷間小百合)の主題歌として制作・発売されました。 世相はカストリ・パンパン・さつまいも・復員服が押し合いへし合いの闇市の時代に「心ズキズキワクワク」させて、 世の中を明るくさせてくれました。

6.湯の町エレジー

聴講生のみなさん 野村俊夫詞・古賀政男曲・近江俊郎唄 (3分28秒)

発売:コロムビアA424A 昭和23年8月

歌い出し:伊豆の山々月あおく 灯りにむせぶ湯のけむり

★戦後の古賀政男作品で最大のヒット曲です。この曲の大ヒットを受けて、新東宝が映画化をし、 近江俊郎と山根寿子が主演しました。この時代、流行歌と映画が最大の娯楽で、 ヒットした流行歌を映画化することが流行りました。

7.トンコ節

西条八十詞・古賀政男曲・楠木繁夫/久保幸江唄 (2分18秒)

発売:コロムビアA500A 昭和24年1月

歌い出し:言えばよかったひと言が なぜに言えない打明けられない

★お座敷ソングとして爆発的な大流行をしました。子供たちまで卓袱台を叩いて「トンコトンコ」と歌いました。

8.青い山脈

西条八十詞・服部良一曲・藤山一郎/奈良光枝唄 (3分18秒)

発売:コロムビアA527A 昭和24年3月

歌い出し:若くあかるい歌声に 雪崩は消える花も咲く

★東宝映画「青い山脈」(原作・石坂洋次郎、監督・今井正、主演・原節子/池部良/杉洋子)の主題歌として制作・発売されました。 映画は明るい青春もので、主題歌共々ヒットしました。

9.東京キッド

藤浦洸詞・万城目正曲・美空ひばり唄 (3分00秒)

発売:コロムビアA857A 昭和25年6月

歌い出し:唄も楽しや東京キッド いきでおしゃれでほがらかで

★松竹映画「東京キッド」(監督・斉藤寅次郎、主演・美空ひばり/川田晴久/堺駿二)の主題歌として制作・発売されました。 当時高嶺の花であったチューインガム・チョコレート・フランス香水が歌詞に織り込まれています。

10.桑港のチャイナ街

佐伯孝夫詞・佐々木俊一曲・渡辺はま子唄 (3分25秒)

発売:ビクターV40521A 昭和25年11月

歌い出し:桑港のチャイナタウン 夜霧に濡れて

★昭和25年に渡辺はま子は、コロムビアから古巣のビクターに移籍しました。 チャイナメロディーの女王に再度チャイナメロディーと云うことで、 佐伯・佐々木コンビによって作られた曲でした。

11.憧れは馬車に乗って

清水みのる詞・平川浪竜曲・菅原都々子唄 (3分20秒)

発売:テイチクC3172A 昭和26年3月

歌い出し:春の馬車が来る 淡い夢をのせて

★この年3月には第一回アジア陸上競技大会に日本も参加し、続いてオリンピックへの復帰も決まりました。また、日本初の総天然色映画「カルメン故郷に帰る」が公開され、黒沢監督の「羅生門」がベニス映画祭でグランプリを獲得しました。そうした夢と憧れを感じ始めた当時でした。

12.上州鴉

山本逸朗詞・島田逸平曲・瀬川伸唄 (3分05秒)

発売:タイヘイH10137A 昭和26年5月
歌い出し:銀の朱房に塒を追われ 旅を重ねた上州鴉

★大映映画「上州鴉」(原作・三村伸太郎、監督・冬島泰三、主演・大河内伝次郎/水戸光子/星美智子/羅門光三郎)の 主題歌として制作・発売されました。瀬川伸の戦後初のヒット曲になり、以後「鴉シリーズ」が続々と作られました。

13.娘十九はまだ純情よ

西条八十詞・上原げんと曲・コロムビアローズ唄 (2分37秒)

発売:コロムビアA1370A 昭和27年4月

歌い出し:肩にやさしく手をかけて 君はささやくイエスかノーか

★昭和26年のコロムビア全国歌謡コンクールで優勝した、当時19才の斉藤まつ枝のデビュー曲でした。 芸名は、かってのミスコロムビアの成功の故智にならって「覆面歌手コロムビアローズ」となりました。

14.ゲイシャワルツ

西条八十詞・古賀政男曲・神楽坂はん子唄 (3分16秒)

発売:コロムビアA1470A 昭和27年8月

歌い出し:あなたのリードで島田もよれる

★この曲は、当時ヒットしていた江利チエミの「テネシーワルツ」の日本版と云う意図で企画されました。 宣伝方法も民放ラジオで繰り返し放送する方法がとられ、あっという間に大ヒットになりました。 昭和30年9月に民放連レコード専門部会で「放送禁止曲目」に指定されてしまいました。

15.笛吹き童子

笛吹き童子の台本 北村寿夫詞・福田蘭童曲・テイチクミチル児童合唱団唄 (2分48秒) 

発売:テイチクH55A 昭和28年1月

歌い出し:ヒャラリヒャラリコ ヒャリコヒャラレロ

★NHKラジオ連続放送劇「新諸国物語・笛吹童子」の主題歌として制作・発売されました。 昭和28年1月5日から12月31日まで放送され、お茶の間の人気を独占しました。翌年には、 東映で中村錦之助・東千代之介主演で三部作の大作で映画化もされました。

16.お俊恋唄

吉川静夫詞・佐々木俊一曲・榎本美佐江唄 (3分35秒)

発売:ビクターV41022B 昭和28年4月

歌い出し:忍び泣きして からだもやせて

★小畑実の「新太郎街道」のB面の曲でしたが、情緒的な曲調と榎本美佐江の癖のない日本調で、 この曲の方がヒットしました。

17.初旅道中

小池青磁詞曲・東海林太郎唄 (3分20秒)
発売:マーキュリーH15053A 昭和29年5月
歌い出し:男初旅振り分け荷物 夢がとぶとぶ青い空

★東海林太郎の戦前のヒット曲の多くを作曲した、大村能章が編曲を担当しています。 戦前の「旅笠道中」を彷彿とさせる道中歌謡です。

18.岸壁の母

藤田まさと詞・平川浪竜曲・菊池章子唄 (3分31秒)

発売:テイチクC3705A 昭和29年10月

歌い出し:母は来ました今日も来た この岸壁に今日も来た

★戦後の第一回の引き揚げ船から、東京から舞鶴へ八年間、 息子の帰還を信じて通い続けた実在の母の思いを作詞し、 平川浪竜の曲を得て菊池章子が涙ながらに熱唱したレコードです。

19.瓢箪ブギ

高橋掬太郎詞・江口夜詩曲・春日八郎唄 (3分30秒)

発売:キングC1145A 昭和30年1月

歌い出し:呑めや唄えや世の中は 酒だ酒だよ瓢箪ブギ

★酒飲みには嬉しい応援歌で、戦後流行したブギのリズムを取り入れた調子のよい明るい歌で、宴会などで盛んに歌われました。

20.この世の花

西条八十詞・万城目正曲・島倉千代子唄 (3分14秒)

発売:コロムビアA2229A 昭和30年2月

歌い出し:あかく咲く花青い花 この世に咲く花数々あれど

★松竹映画「この世の花」(原作・北条誠、監督・穂積利昌、主演・川喜多雄二/淡路恵子/片山明彦/水原真知子) の主題歌として制作・発売されました。 映画は、初恋の男女が別々の人生を歩んで、再び巡り合うという典型的なメロドラマで、第九部まで製作されました。

●参加者のみなさんの感想より

きょうの『昭和歌謡史 戦後編』楽しみにしていました。厳選20曲の中で、とくに『ヒャラリヒャラリコ ヒャリコヒャラレロ』の 『笛吹き童子の歌』がとても好きです。ラジオ連続放送劇を聴いていましたから、 耳から入るものは、いつまでもこころに残りますね。

軍歌や童謡以外で、記憶に残っているのは、やはり『リンゴの歌』です。

昭和33年生まれです。親父は、NHKのラジオ放送が好きで、よく演歌を聞いていました。ビートルズを聞いていると、 親父から『ガチャガチャ、うるさい』とよくいわれました。海外で仕事をして日本に戻って、 あらためて日本の昔の歌を耳にすると、大和だましいというか、 日本人のあたたかさが伝わってきて、気持ちがなごみますね。

『笛吹き童子の歌』と『この世の花』が印象深いですね。『笛吹童子』は、映画化され、東千代之介の大ファンになりました。 私が、映画好きになったきっかけの作品です。

東海林太郎、なつかしいですね。東海林太郎といえば、『赤城の子守唄』ですね。

ほとんど聞いたことのある、なつかしい歌ばかりでした。至福の時間をありがとうございます。



講座企画・運営:吉田源司
テキスト製作:落合敏也・吉田悦花
会場写真撮影:河野成夫
HTML制作:上野治子


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